蛍の季節に、キミはまた会いに来る


「昼のワイドショー見てたら出てきたんだよ。みんなやってるみたいだな? 写真を撮ってアップするの」

「はははっ。今更感あるけどね」

私が笑うと、お父さんは眉と肩を同時に上げた。

「だから、少しでもSNS映えするように盛り付けにこだわったんだ。あ、もちろん、味も悪くないと思うけど」

私は、お父さんの努力をたたえるように拍手をしといた。

「早く食べようよ。お腹すいたし」

ギュルルとなるお腹をさすって両手を合わせようとすると、お父さんは眉を寄せて口を尖らせた。

「写真撮らないのか?」

今度は私が眉を寄せる。

「何で?」

「SNS映えを狙ったんだぞ?」

あ〜……。

私、SNSしてないんだよね。

前の学校で、変に餌食にならないように、すべて削除したんだ。

私は両手を合わせたまま顔を引きつらせ、だけど、お父さんの努力をたたえるためとりあえずパシャりとスマホのカメラに納めた。