蛍の季節に、キミはまた会いに来る

5日目。

文化祭当日。快晴。

教室は朝からずっと最終準備で騒がしかった。

10時から保護者や地域の方達が各クラスの出し物を観にやってくる。

メニューのものは揃っているか。

黒板前に設置したレジ(といっても、教卓の上に電卓とお釣りの入った小さな金庫を準備しただけ)に十分なお釣りは入っているか。

各テーブルの上にメニュー表は置かれているか。

お客さんが入ってきた時の誘導の仕方など。

忙しくなってもパニックにならないように、しっかりチェックをした。

教室中に充満するコーヒーの香り。

お菓子類の甘い匂い。

クラスメイトの笑い声。

黒板には、大きく『3−2カフェ』と書かれていた。

去年は、お化け屋敷だったね。

準備も練習もたくさんあって大変だった。

それを、黒崎くんは途中までしか知らない。

私は、教室の黒板の文字を見て感慨深かった。