蛍の季節に、キミはまた会いに来る


私たちの1日の終わりは、やっぱりここ。

夕暮れの川辺は、オレンジ色に染まっていてキラキラと輝いていた。

『もし、俺が死ななかったらさ』

「………」

『来年もこうして帰ってたのかな』

沈黙。

蛍だけが静かに光る。

彼はすぐに笑って言う。

『まぁ、今こうやって一緒に過ごせてるからいいっか』

その笑顔の裏に、寂しさが溢れているのを感じた。

「ねぇ、今更かもしれないけど、私と離れた夜って黒崎くんはどこで過ごしているの?」

『俺、古川と再会するためにここに戻ってきたから、それ以外のことは基本できないんだよ』

「………」

『だから夜は、ずっとこの川辺にいる』

そっか……。

一人で過ごす川辺での夜は、どれだけ長く感じるだろう。

きっと、これから先の不安だってあるはずだ。

夜は特に不安や恐怖が大きくなると思う。

それを思うと胸が苦しくなって、私は黒崎くんと繋ぐ手に力を込めた。

黒崎くんの書いた5日目の願いは”文化祭が成功しますように”だった。