正直、ずっと手を繋いでいられるなんて夢のようで嬉しい反面、恥ずかしさで照れた。
「他の奴らの前では俺、消えたままでいるよ。大ごとになると、おまえらと一緒にいられる時間が少なくなりそうだし」
私たちは同意して頷く。
「この4人になった時だけ、古川、俺と手を繋いでくれる?」
ボンっと、顔に火がついた。
手を繋ぐだけなのに、面と向かってお願いをされると、心臓が高鳴って変な汗が出てくる。
「何照れてんのよ。あんたら、付き合ってるんだよ?手を繋ぐぐらいで恥ずかしがるなんて」
真衣が鼻で笑う。
「3年になっても、まだまだ子供ね」
真衣の出す大人のお姉さんっぽい声に、私たちは笑顔になった。
いつぶりだろう。
こんなに笑えたのは。
私にはやっぱり、黒崎くんが必要だ。
その日の夜、川辺で二人だけの時間を過ごしていた私たちは、明日の願いを考え、ノートに記した。
”文化祭の準備が、順調にいきますように”
去年、文化祭に参加できなかった、黒崎くんの願いだ。



