完璧王子×天然お嬢様~政略結婚のお相手は、喧嘩も強いんです~

私は少し迷ってから続けた。

「あの……もし今からお時間があれば、そのお礼にお茶を点てさせていただけませんか?」

「お茶ですか?」

「はい!茶道だけは得意なんです!」

そう言うと、要さんがふっと笑って呟いた。

「だけは、って自分で言うんだな」

「うっ……」

図星で言葉に詰まる。

「そういえば、前にも言ってましたね、〝茶道だけは〟得意だと」

なんか意地悪な言い方……

片方の口角を上げて笑ってるんだもの……

「でも本当に、ちゃんとお礼がしたくて」

「わかりました、今から茶室に行きましょうか」

「本当ですか?」

私はぱっと顔を明るくした。

「高野に準備させましょう」

「あ、私も手伝います!ここの茶室は素敵だと聞いていたので楽しみです!」

わくわくしていると、ふと視線を感じた。

要さんがこちらを見て微笑んでいる。

あ……この笑顔は意地悪な笑い方じゃない。

少しだけ胸が高鳴り、私は慌てて俯いた。

「どうかしましたか?」

「い、いえ!なんでもないです!」

これは……やばい。

やっぱり……

要さんのこと、好きなのかもしれない。