完璧王子×天然お嬢様~政略結婚のお相手は、喧嘩も強いんです~

「安心したか?」

「はいっホッとしました……」

持ってきてもらったドリンクを飲んで、一息ついていると志乃さんが笑顔で歩いてきた。

「要!花音さん!挨拶が遅くなってしまってごめんなさいっ」

久しぶりに見る志乃さんは笑顔だけど痩せていて……というか、やつれている気がした。

きっと要さんも同じこと思ってるんじゃないかな……

私はドリンクを置いて立ち上がった。

「志乃さん、今日はお招き頂きありがとうございます」

一礼すると、ふっと微笑んだ。

「来てくれてありがとう。体調がまだその日によるから、こんな時間になってしまったの……」

「いえ!……無理しないでくださいね」

「ええ、ありがとう」

そう言い、私の後ろにいた要さんに視線を移した。

たったそれだけなのに、胸にモヤッとしたものが走る。

志乃さんはあんな怖い思いをしたのに、私ったら。

「要もありがとう、色々と」

「いや……無理すんなよ」

「ええ」

要さん、どんな表情しているのかわからないけど……

笑顔を見せないでほしい、なんて思ってしまう。

「花音さん、よければ少し私の部屋で話さない?」

「え?」

思いもよらぬ誘いに驚く。