完璧王子×天然お嬢様~政略結婚のお相手は、喧嘩も強いんです~

その言葉に、場の空気が少しだけ変わる。

「子どもたちも一緒に遊んでいた時期もありました……それが、今ではこのような形になるとは……」

どこか寂しげな声音。

胸が、ぎゅっと締めつけられる。


大我さんがあの時、言っていた。

“こんな家に生まれて、こんなやり方しかできねぇ奴の息子で。俺も同じだ”って。

それでも、全部を背負わされるのは違う。

気づけば、私は一歩前に出ていた。

「……あの」

場の視線が、一斉にこちらへ向く。

心臓が、大きく鳴る。

でも……引けなかった。

「失礼を承知で申し上げます」

声が、少しだけ震える。

それでも、はっきりと言葉を続けた。

「アルティウスの中にも……関係のない方はいらっしゃいます」

空気が、ぴたりと止まったのが自分でも分かる。

場違いな発言だってことくらい……気付いてる。

それでも……

「全員が同じ考えではありません。息子の大我さんとは友人ですが……中身はとても誠実な方です」

ぐっと、拳を握る。