完璧王子×天然お嬢様~政略結婚のお相手は、喧嘩も強いんです~

一気に顔が熱くなる。

「……そう、なんですね……」

ほっとしたような、恥ずかしいような……複雑な気持ちになる。

その時、ふと思い出す。

「……あの」

「ん?」

「今回のこと……なんですけど」

少しだけ、声を落とす。

「実は私、聞いたんです。アルティウスが関わっているって……」

空気が、静かに変わる。

「誰から聞いた」

「……大我さんです」

その名前に、ぴくりと空気が揺れた。

「やっぱりあいつが……」

「い、いえ!事情聴取を受けて……自分の家が関わってるって知ったみたいで……大我さんもショックを受けていました」

「……」

「でも、大我さんは関係ありません」

はっきりと言い切る。

「むしろ……それを恥じていて……だからもし、何かあるなら」

少しだけ迷ってから、続ける。

「大我さんに、被害が及ばないようにしていただけませんか……?」

一瞬、沈黙が落ちる。

要さんは何も言わず、こちらを見ていた。

その視線が、少しだけ冷たくて。