頭を掻きながら、窓の外を見た。
昨日交流会は中止になったと聞いた。
あれから花音と会ってないが……
あいつも怖がっていたんじゃないだろうか。
突然目の前であんなことがあったんだ。
でも……高野に聞いても変わりはないと言う。
今日だって普通に学校に行ったそうだ。
案外強い女なのかもしれない。
獅堂家の婚約者としては、そのくらいの気持ちでいてもらわないと困る。
……そう思っていたはずなのに。
なぜか気持ちが落ち着かない。
花音の様子が気になり、屋敷に戻るとすぐに呼んだ。
志乃の状況を伝えると、意外なことを口にした。
『だから……そばに、いてあげてください』
「……」
無理に作ったような笑顔で。
志乃は放っておけない。
それは、間違いない。
だが……
「……あいつ、何考えてんだ」
ぽつりと漏れる。
志乃を気遣った……それは分かる。
あいつらしい。
それでも……
「……面白くねぇ」
無意識にため息が漏れる。
「俺が他の女のそばにいても、いいってことかよ」



