完璧王子×天然お嬢様~政略結婚のお相手は、喧嘩も強いんです~


「……すっきり、しました」

ぽつりと呟く。

「だろ?」

大我さんがそう言い、近くの自動販売機で飲み物を買った。

お茶のペットボトルを私に渡す。

「ほら、飲めよ」

「あ、ありがとうございます!」

近くのベンチに座り、少しだけ静かになる。

さっきまでの騒がしさが、嘘みたいに遠く感じた。

「……で」

大我さんが、壁にもたれる。

「本題だけどさー」

空気が、変わる。

私は、自然と背筋を伸ばした。

「……はい」

心臓が、少しだけ早くなる。

さっきまでとは違う、真剣な空気だった。

「……事情聴取、受けてきた」

「そう、なんですね……」

「結論から言うと……俺はやってねぇ」

「……はい」

「でもな」

少しだけ間を置く。

「無関係でもなかった」

「……え?」

「アルティウスって知ってるよな?」

その言葉に、息が詰まる。

有名だから名前は知っているけど……確か要さんもこの前言っていたような。


「日本じゃ名前変えてるけどな……今回の件、うちの会社がやった」

「……っ」

頭が、真っ白になる。

「狙いは、お前」

まっすぐ見られる。

「本来は花音に出されるはずだった紅茶だ」

背筋が、ぞくっと冷える。