完璧王子×天然お嬢様~政略結婚のお相手は、喧嘩も強いんです~

指輪が、指にしっくりと収まる。

外そうと思えば外せるはずなのに……なぜか、動かせなかった。

色んな思いが詰まった物なんだよね……

視線を上げると、要さんと目が合った。

「……なくすなよ」

「……はい」

小さく頷く。

それだけで、心臓がうるさい。

「あと」

要さんが、ほんの少しだけ眉を寄せる。

「学校でも外すなよ」

「……え?」

「魔除けだな」

予想外の言葉に、目を見開く。

「魔除け!?」

要さんが鼻で笑う。

「変な虫が寄ってこないだろ?」

「……っ」

意味を理解した瞬間、顔が一気に熱くなる。

それって……

まるで、誰にも取られたくないみたいな……

「……はい」

小さく頷くので精一杯で。


「じゃあ……私のスカーフも、ご迷惑じゃなければ要さんがそのまま持っててください」

「……俺が?」

「私がいないときでも……要さんを守ってくれるように……」

口に出したら恥ずかしくなってしまった。

でも本当にそう願っている。

さっき、迅さんの抗争の話を聞いたら、そう願わずにはいられなかった。