しかし、紹介されていくにつれて感じる冷たい目線。
私、歓迎されてないのだろうか。
峰山さんがにこやかに紹介してくれている声が、だんだん遠くに感じていった。
「ここまででわからないことなどありますか?」
うん、わからないことだけだ。
「えっと……私のお世話をしてくださる高野さんは」
「あ、高野で結構ですよ、使用人にさん付けなさらないでください、私にも敬語はお止めください」
使用人でも私と同じ人間だ、私の方が偉いわけじゃない。
前からそういうのが威張っているようで、好きではなかった。
「あの……私はいくら使用人だからといって年上の方にも敬語を使わないのは嫌なんです……我儘かもしれませんが、それは私のやり方でいいでしょうか……」
峰山さんも使用人の方たちも驚いた顔で私を見た。
「……わかりました、花音様がそれでよろしいのでしたら……」
しかし峰山さんはすぐ笑顔に戻る。
変な子だって思われたかな……。



