完璧王子×天然お嬢様~政略結婚のお相手は、喧嘩も強いんです~

少しの沈黙の後。

「……無理だろ。タイプが違いすぎる」

あっさりと言われ、胸がぎゅっと痛む。

「志乃は完成されてる側だけど……花音は……真逆ぽいよな」

ふっと笑われた。

悔しいけど何も言えない。

その通りすぎて。

……でも。

「そうだと思います……でも、限界まで頑張ってみたいんです」

この前要さんに言われた。

『花音さんは俺の側にいればいい』って。

その期待に応えたい。

この前は失敗しちゃったけど、要さんが恥じないように。

「へぇ……」

それに対して、大我さんが目を見開いて口角を上げた。

「意外と根性あるんだな」

「はい……」

「そっちの方がおもしれぇ」

「……面白い?」

大我さんがふっと笑う。

「頑張ってるやつ、嫌いじゃねぇよ」

え……?

思わず目を見開く。

「ちゃんと分かってんじゃん、自分の立場」

さっきまでと違う、少し柔らかい声。

「そういうの、見てて飽きねぇ」

褒められてる……?

でもどこか、引っかかる。

思わずそう言うと、

大我さんは一瞬だけ目を逸らした。

「ま、無理すんなよ」

ぽつりと落ちる声。

さっきより、少しだけ低い。

「すぐ壊れたらつまんねぇし」

「え……?」

聞き返そうとした時には、もういつもの表情に戻っていた。