「ううん。だって美夢ちゃん一生懸命でいい子だもん。で、ちゃんと七星くんの気持は伝えたの?」
「え? …あぁ…」
“ちゃんと”と言われると、微妙かもしれない。
「なに、その曖昧な感じ。美夢ちゃんはずっと気になってた初恋の子なんでしょ?きちんと言わないと男らしくないよ!」
珍しく感情的になっている凛に、少し驚いた。
「なんでそんなムキになってるんだよ」
「だって…美夢ちゃんが約束してくれたから…」
「約束?」
「私なんかって逃げないで七星くんに告白するって。だから…」
「凛ちゃん、そろそろメイク入るよ~」
言いかけたところでタイミング悪くスタッフから声がかかった。
「とにかく、七星くんの気持ち美夢ちゃんに言ってあげてね!」
凛はビシッと人差し指を俺に向けてそう言うと、楽屋へ向かって走って行った。
⋯…初恋の子、か。



