今のわたしはドレスアップしている“音夢”。
きっと名前を言わなければわたしが月島 美夢だなんて誰も気がつかない。
「ホントに音夢ちゃんだ!!」
「実物超かわいい!!」
ステージに現れた本物の“音夢”の姿に、みんな大興奮。
「本物のシンデレラみたい!!」
最前列の席に座っている女の子が目を輝かせて言ってくれた言葉に、嬉しくなる。
美雲さんが用意してくれていたのは、シンデレラをイメージしたドレス。
淡いミントグリーンを基調にしたフリルたっぷりのとても素敵なドレス。
まるで自分が絵本の中から抜け出したみたいな、不思議な気持ちになる。
「実は音夢ちゃん、夢ヶ咲学園の1年生なんですよね」
天野先輩に話を振られて、一瞬戸惑う。
きっとこの流れで本名を公表しなくちゃいけないんだよね。
もう“音夢”としてのわたしは今日で終わりということなんだ。



