カワイイは最強!〜地味子のカワイイ・プロジェクト〜

そして片桐さんに手際良くメイクをしてもらったあと、美雲さんが用意してくれていた衣装に着替えた。


「よし、完璧! さぁ、いよいよ本番よ。頑張ってね」


ふたりに見送られて控室を出て舞台袖へと向かうと、


「皆さんお待たせしました! いよいよサプライズ候補の登場です」


天野先輩の言葉が聞こえて、拍手と歓声が響いた。


ついに本番なんだ…。


どうしよう。緊張し過ぎて手足が震えてきた。


やっぱりわたし…


「―また“わたしなんか”って思ってる?」


後ろから突然そんな言葉が聞こえて、振り返る。


「⋯⋯皇月先輩」


「月島なら大丈夫だよ。胸張ってステージ立ってあいつら見返して来い!」


「……っ」


先輩に背中を押されて、嬉しくて思わず泣きそうになる。


そうだよ。今まで“音夢”として頑張ってきたわたしなら、大丈夫。