「はい、OKです。お疲れ様でした」
午後4時、無事に撮影が終了した。
「ありがとうございました」
関係者に挨拶をして、楽屋へ戻ろうとした時。
「音夢ちゃん、ちょっと待って!」
廊下で凛ちゃんに声をかけられて、慌てて立ち止まった。
「美雲さんが車出してくれるから、そのまま駐車場に行こう」
「え?」
どういうこと?
この衣装のままでいいの?
「時間ギリギリだから、早く!!」
「は、はい!」
凛ちゃんの急かすような強い口調にビックリして、わたしは言われるがまま駐車場へ向かった。
「あ、やっと来た! ちょっと急ぐから、シートベルトしっかりしてね」
車に乗り込むなり美雲さんがそう言って、わたしと凛ちゃんがベルトをつけたのを確認すると車を発進させた。
「あ、あの。どこに行くんですか?」
時間がないって一体どういうこと?
しかも衣装のままで来ちゃったけど、こんな派手な服で行っていいところなの?



