「そうだ! 音夢ちゃん今日撮影の後って何か予定ある?」
「いえ、ないですけど」
友達もいないし、両親も出張で家を空けているし、撮影が終わったら自宅でひとりのんびりするつもりだった。
「よし、じゃあ今日は美夢ちゃんも一緒に行ってもらおう」
「「え?」」
凛ちゃんの言葉に、わたしと皇月先輩の声が重なる。
どういうこと?と訊こうとした時、
「それではスタンバイお願いします」
タイミング悪くスタッフから声がかかった。
「とりあえず、撮影終わったらそのまま帰らないで待ってて」
凛ちゃんはそう言うと、セットの方へ向かった。
「音夢ちゃんもう少し前に出て、目線はこっちね」
「凛ちゃんそのままのポーズで」
そして、久しぶりの撮影が始まった。
今日は“乙女系女子の音楽会”をテーマにした衣装で、わたしは鍵盤や音符柄の入ったワンピースとヴァイオリン型のバッグを持っている。



