俺が好きなのは、お前だ。~男友達の積年の片想い相手はわたしでした~

 仕事のほうが理不尽なことも多いし体力も使います。どっちが大変かって言ったら――

 決まってるじゃないですか」

「おまえこの十五分間なに聞いてたの」と苦笑いを漏らす男。「産後の馬鹿力出して疲れ切ったお母さんがたは、昼も夜も関係なしに、泣きまくる赤子の世話をしてんだぜ? 発狂したっておかしかない。なのにお母さんがたは。自分を奮い立たせ。笑顔を作って頑張っているんだ。崖っぷちのところにいるってのに。逃げたくて泣きたいときもあるだろうに。だいたいな。

 赤ちゃんは、お客さんとは、違う。――言うことがまるで、通じない。

 そりゃあ、新生児微笑っつう、神聖な現象も目にするさ。だがな。

 ……とりあえずおまえは。この土日に泣きまくる赤ちゃんを全力で世話しろ。

 話はそれからだ。――因みに。

 育児が仮に企業だったらんなブラック企業ありえねえよ。

 火災報知器常に耳の裏にくっついてる状態だぜ? そいで。