俺が好きなのは、お前だ。~男友達の積年の片想い相手はわたしでした~

 これでも、綾乃のためにいろいろとやってきたつもりなのに、『邪魔』呼ばわりされるとは……。

 二年前とそして一年前の綾乃の誕生日とはとんでもない差だ。ぶつけられる怒りと……孤独。

 丈一郎は、黙ってドアを閉めた。ベランダで、綾乃は背を向け、優香を抱っこしている。丈一郎の知らない童謡が聞こえてきた。ガラスたった一枚を隔てた世界。

 手の届くところにあるのに、ずいぶんと隔たって感じられる。四ヶ月という期間が、これほど重いとは。

 丈一郎は、内面に傷つきを感じた。しかし、

 二人きりにさせてやろう。

 それが一番だと思い、二人に背を向けた。

 * * *

 風呂に長ーく浸かり、スマホで課金をし、ニュースに目を通し、2ちゃんもちゃんとチェックしてからあがるのが丈一郎の日課。

 風呂あがりにはビール。発泡酒のたぐいではなく絶対に『ビール』。これも、欠かせない。……さすがに、綾乃が妊娠中は自粛していたが、彼女が実家に帰っているあいだは期間限定で再開した。下半身にタオル一枚巻いたままでプハーッとやるのが、ものすごい開放感を伴うのだ。

 さすがに、いまは、まずいか……。