俺が好きなのは、お前だ。~男友達の積年の片想い相手はわたしでした~

 ほかにも、誠治は確かめた。やはり彼女を変えたのは、あの男。小池丈一郎だ。

 彼の姉が美容師をしており、その女性に髪をカットして貰ったのだとか。洋服も何着か頂いたらしい。

『おかーさんから貰った服ばっかりで、自分で選んだ服なんかほとんどなかったんですよ』どうやら、彼女は、自分がダサかったという自覚はあるらしい。後日、顔を赤くしてそんなふうに語った。『高校やと、制服しか着んし、でも、なんか、……なに着たらいいか、分からんし』

 誠治は、窓の外をつと眺めた。季節は既に秋。葉を落とした木々が、寒そうにその辺に突っ立っている。

 おれも同じだ。と誠治は思う。

 おれも、待っても待っても実らない恋に、この身を焼かれているんだ。

 誠治の愛する彼女は、間もなくして、分厚い本二冊を手にやってきた。

 目が合うと、手を振った。誠治も振り返す。誠治は、本をバッグに入れ、立ちあがった。

 誠治は、彼女に会うたび、笑みが漏れるのを抑えられない。


 * * *


 自分の見た目を意識すると、女は変わる。


 からだのラインを露わにするタートルネックは、彼女の胸の膨らみを主張し。