疑問を顔に出す誠治の様子に気づかず、彼女は、「先輩、このあと時間あったら、マックに行きませんか。わたし、なんかすごく、あそこのハンバーガー食べたい気分で……」
「いいよ」と誠治は微笑んだ。「本を借りたら、またここにおいで」
「はいっ!」大きな声が出てしまい、周囲の人間を気にし、すみません、と頭を下げる彼女。
誠治がそんな彼女を目で見送ってやると、彼女は誠治の視線に気づき、手を振った。
ハンバーガー食べたい、か。
あの女が、男根をしゃぶりたい欲動に駆られることなど、あるのだろうか。
いいや、と誠治は本を閉じる。どう考えても、処女。現在フリー。生まれてからずっと。直接彼女から聞いたわけではないが、日頃の挙動から推測される。あの子の花開くような激変ぶりに、目を奪われたバイト先の連中は多いが。松岡綾乃は明るく躱す。きょーみないんで。意外と、意志をはっきり伝えるところがある。誠治はその性格にも、魅了されている。
一度見かけただけのあいつはただの友達。彼女が自ら語っていた。『ただの』という枕詞つきで。
お互い、不憫な片想いをしているものだなあ、と誠治は話しかける。
「いいよ」と誠治は微笑んだ。「本を借りたら、またここにおいで」
「はいっ!」大きな声が出てしまい、周囲の人間を気にし、すみません、と頭を下げる彼女。
誠治がそんな彼女を目で見送ってやると、彼女は誠治の視線に気づき、手を振った。
ハンバーガー食べたい、か。
あの女が、男根をしゃぶりたい欲動に駆られることなど、あるのだろうか。
いいや、と誠治は本を閉じる。どう考えても、処女。現在フリー。生まれてからずっと。直接彼女から聞いたわけではないが、日頃の挙動から推測される。あの子の花開くような激変ぶりに、目を奪われたバイト先の連中は多いが。松岡綾乃は明るく躱す。きょーみないんで。意外と、意志をはっきり伝えるところがある。誠治はその性格にも、魅了されている。
一度見かけただけのあいつはただの友達。彼女が自ら語っていた。『ただの』という枕詞つきで。
お互い、不憫な片想いをしているものだなあ、と誠治は話しかける。



