アヤカシKiss

「その肌。
とても綺麗…。
早く俺のものにしたい。」

相手は近づく。
私はゾワッと体を震わす。
逃げようとする自分の体。

しかし…

「無駄だよ。
俺から逃げるなんて…
そんな事させもんか。
あの憎たらしい〝裏切り者”に…
お前…花恋を奪わせない。絶対に」

「何。言ってるの?
煉華の事?」

相手は歩みを止める。
ふと、私は思った。

(あれ?
今、どこか悲しそうな表情…した?)

そう感じたのも一瞬、
嘘のように相手は顔を変え…

「あんな地獄に堕ちるのが似合う男なんて、
朽ちれ死ねば良いんだよ。」
 
その相手の言葉を聞いた瞬間。
私は怒りを感じ…。

「煉華を悪く言わないでっ!!
何も知らないくせに!
煉華がどれ程、私を思ってくれてるか分からないくせに!!酷い事を言わないでっ!」

「じゃあ、花恋は煉華の何を知ってる?」

「え…。」

「花恋は逆に煉華に対して
その独占欲な思いしか持ってないだろ。
そんな事しか知らない花恋の気持ちほど、
気色悪い事ないと俺は思ってるんだけど…。」

「それ、は…
それはっ!
私だから!!」

「はっ?」

相手の気迫に負けるな。

「私は、自分の心を信じるしか脳のない馬鹿だからっ!!だからっ!
私はっ!自分の想いを貫く!!
例えそれが……私の事を、想ってくれてくれない…
愛しい初恋な煉華だとして…」

「…そんなにあいつの事が好きなんだな。」

自分の想いを押しとをせ。

「そうだよ…。
忘れ去られても…私は、
〝私(華怜)”って言う勇気な強いワガママな女の子だから。」

「ふっ。」

何故か相手は笑った…。

「何…笑ってんの?
っ!私は自分の本当の想いを言っただけだよ!
可笑しいと思うなら、男らしく正直に真正面から文句でも何でも言いなさいよね!!」

そう口にした瞬間。
私の体に何かを感じた。

そう体に感じた時、
相手の男は口を開けた。

「…はははっ!!
堕ちたなっ!」