お姫様は専属総長に溺愛されてみたい。

ふと顔を上げると、総長はじっと私を見ていた。
その瞳に宿る冷たい光に恐怖を覚えた、そのときだった。

彼は、ふっと唇の端を上げた。
そうして、それは笑いへと変わっていく。

「ははっ・・」

意味がわからず困惑している私の顎を持ち上げて、総長はにやりと笑みを浮かべた。

「お前、おもしれぇな。こんなやつ、初めて見た。」

私は黙って彼を見つめ続けた。深い色の瞳の奥に、吸い込まれそうな気がする。

「じゃあさ、証明してみて。俺の前で生きられるって。」

低くて綺麗な声音で言うと、そっと私の腕を掴み、自身の体に引き寄せた。
夜の風に混ざって香水の匂いがした。少しだけ甘い、香水の匂い。

その妖艶な笑みは、一瞬で私の心に衝撃を与えた。

「えっ」

「俺の隣にいること、許してもいいけど。」




——知らなかった。

この出会いが、私の人生を変える原因になるなんて。