お姫様は専属総長に溺愛されてみたい。

「私は・・・・・・・・、もう言いなりになんてなりたくありません。」

「・・・」

祖父は、何も言わなかった。
ただ真偽を見極めるように、私の瞳を鋭い光で見つめるのみ。

「ならば世間を知れ」

しばらく黙っていた祖父が、静かに言い放った。
そうして押し付けるように差し出された高校のパンフレット。

『天城高校』

そこに書かれた文字を見て、体が凍りついた。
すぐに分かった。

これは、世間を知るという名の、勘当であることが。
祖父は、私に失望し、孫の資格を失わせようとしていると言うことが。

なぜなら・・・・・・・・、
私でも知っていた。

この高校は、不良が集まる最底辺の高校であると言うこと。
そして、この世を代表する高校生の暴走族がいること。

誰もが彼らを恐れ、ケンカをして無傷で帰れたものはいないという。
私を、そんなところに・・・・・・?

私が嫌がると知って、祖父はこんな無理難題を押し付けてきているのだろう。
きっと、受け入れるはずがないと・・・。
結婚する方を選ぶだろうと・・・・。
そう思っているのだろう。