「えっ?」 「ふっ・・・・呼び方。『総長さん』って何?」 堪えきれないとばかりに笑みをこぼす総長。 「『悠斗』って呼んでみろ」 「悠斗・・・・さん」 なんだか気恥ずかしくなって、あとから小声で『さん』を付け足してしまった。 悠斗は、私をみて嬉しそうに笑みを浮かべている。 総長でも、こんな表情・・・するんだ。 「教室戻るぞ」 「えっ」 総長なら、ずんずん一人で前を歩き出すはず。 なのに、悠斗は私が歩き出すのを少し前で待ってくれている。 手さえ差し伸べて。