「ティアナ……いるか?」
ガチャリ。
殿下が扉を開けた瞬間、空気が凍りついた。
そこには――
上着を脱いでタオルを肩にかけたレイ、
そのレイを興奮気味に見つめるお嬢様、
そして必死にお嬢様を押しとどめている私。
殿下の表情が、ピタリと固まる。
「…………」
沈黙。
そして、低い声で。
「……なんだい、これは?」
お嬢様がビクッと肩を震わせる。
「ち、違うのディラン! これは、その……!」
「説明してもらおうか、ティアナ?」
殿下の笑顔は優しい。
だが、目が笑っていない。
お嬢様は慌てて両手を振る。
「ち、違うの! レイさんが水をかぶっちゃって! それで着替えてて! で、その……筋肉が……!」
「筋肉が?」
殿下の声がワントーン低くなる。
お嬢様は真っ赤になりながら叫ぶ。
「ちがうの! ちがうんだけど! ちがわないけど! いや違うの!!」
言ってることが完全に矛盾している。
レイはタオルを胸に当てたまま、申し訳なさそうに頭を下げた。
「殿下、申し訳ありません。水を浴びてしまいまして……」
殿下はゆっくりレイを見た。
そして、お嬢様を見た。
最後に私を見た。
「……なるほど。状況は理解した」
「つまり――」
殿下は軽くため息をつき、額に手を当てた。
「ティアナが、レイの筋肉に食いついていた、と」
「は、はい」
お嬢様が両手で顔を覆う。
レイは肩を震わせて笑いをこらえ、私は頭を抱えた。
殿下は静かに言う。
「君は全く…」
応接室は、完全なる修羅場と化した。
ガチャリ。
殿下が扉を開けた瞬間、空気が凍りついた。
そこには――
上着を脱いでタオルを肩にかけたレイ、
そのレイを興奮気味に見つめるお嬢様、
そして必死にお嬢様を押しとどめている私。
殿下の表情が、ピタリと固まる。
「…………」
沈黙。
そして、低い声で。
「……なんだい、これは?」
お嬢様がビクッと肩を震わせる。
「ち、違うのディラン! これは、その……!」
「説明してもらおうか、ティアナ?」
殿下の笑顔は優しい。
だが、目が笑っていない。
お嬢様は慌てて両手を振る。
「ち、違うの! レイさんが水をかぶっちゃって! それで着替えてて! で、その……筋肉が……!」
「筋肉が?」
殿下の声がワントーン低くなる。
お嬢様は真っ赤になりながら叫ぶ。
「ちがうの! ちがうんだけど! ちがわないけど! いや違うの!!」
言ってることが完全に矛盾している。
レイはタオルを胸に当てたまま、申し訳なさそうに頭を下げた。
「殿下、申し訳ありません。水を浴びてしまいまして……」
殿下はゆっくりレイを見た。
そして、お嬢様を見た。
最後に私を見た。
「……なるほど。状況は理解した」
「つまり――」
殿下は軽くため息をつき、額に手を当てた。
「ティアナが、レイの筋肉に食いついていた、と」
「は、はい」
お嬢様が両手で顔を覆う。
レイは肩を震わせて笑いをこらえ、私は頭を抱えた。
殿下は静かに言う。
「君は全く…」
応接室は、完全なる修羅場と化した。

