そのときだった。
「……あ、レオさんジャガイモ落ちてますよー」
少し間の抜けた声が、遠くから聞こえてくる。
廊下の角からアレンとロベルトが顔を出していた。
床一面に転がる芋を見て、
「うわ……派手にいったな!」
「これはあとで回収ですね」
なんて言いながら――
次の瞬間。
2人の視線が、私に向いた。
ぴたり。
動きが止まる。
じっと、じっと。
「……」
「……」
明らかに、様子がおかしい。
落ち着きなく視線を彷徨わせ、
腕を組んだり伸ばしたり、そわそわし始める。
「……な、なぁアレン」
「は、はい!」
「言っていいと思うか?」
「……今しかない気がします!」
2人して、ぐっと拳を握った。
そして――
「あの!!」
「お嬢様!!」
同時に声が上がる。
「俺たちも……」
「抱きしめてもいいですか!?」
勢いに押されて一瞬目を瞬かせたあと、
「……うん」
そう答えた瞬間。
「わぁっ!」
「失礼します!!」
左右から――
ぎゅっ!!
レオとはまた違う、
少し控えめで、でも全力の抱擁。
「よかったです……!」
「本当に……目を覚ましてくださって……!」
震える声が、耳元で重なる。
三方向からの温もりに包まれて、
「……ちょっと、くすぐったい……」
思わずそう呟くと、
「す、すみません!」
「力入れすぎました!?」
慌てて緩む腕。
でも誰も、完全には離れない。
少しだけ距離を残して、
確かめるように、まだ近くにいる。
「……あ、レオさんジャガイモ落ちてますよー」
少し間の抜けた声が、遠くから聞こえてくる。
廊下の角からアレンとロベルトが顔を出していた。
床一面に転がる芋を見て、
「うわ……派手にいったな!」
「これはあとで回収ですね」
なんて言いながら――
次の瞬間。
2人の視線が、私に向いた。
ぴたり。
動きが止まる。
じっと、じっと。
「……」
「……」
明らかに、様子がおかしい。
落ち着きなく視線を彷徨わせ、
腕を組んだり伸ばしたり、そわそわし始める。
「……な、なぁアレン」
「は、はい!」
「言っていいと思うか?」
「……今しかない気がします!」
2人して、ぐっと拳を握った。
そして――
「あの!!」
「お嬢様!!」
同時に声が上がる。
「俺たちも……」
「抱きしめてもいいですか!?」
勢いに押されて一瞬目を瞬かせたあと、
「……うん」
そう答えた瞬間。
「わぁっ!」
「失礼します!!」
左右から――
ぎゅっ!!
レオとはまた違う、
少し控えめで、でも全力の抱擁。
「よかったです……!」
「本当に……目を覚ましてくださって……!」
震える声が、耳元で重なる。
三方向からの温もりに包まれて、
「……ちょっと、くすぐったい……」
思わずそう呟くと、
「す、すみません!」
「力入れすぎました!?」
慌てて緩む腕。
でも誰も、完全には離れない。
少しだけ距離を残して、
確かめるように、まだ近くにいる。

