侍女が案内してくれて扉をノックする。
「どうぞ」
殿下の返事を確認し入った部屋にはソファとテーブル、ベッドが置かれていた。本棚には珍しい本が並び、どれも気になる。ここは殿下の自室なのだろうか。
「失礼します」
ソファに腰を下ろすと、侍女がレオの作ったデザートと紅茶を丁寧に並べてくれた。
私は話をする前に、そっと頭を下げる。
殿下が目を丸くして見つめる。
「どういうつもりだい?」
「その…孤児院でのボランティアの件で、私が使った力について、公言しないでいただきありがとうございます」
「なるほど、あの力のことか。確かに公にされていれば…大変なことになっていただろうね」
「…はい」
「気にしないでくれ。君の騎士…セナと一緒に処理したまでだよ」
やっぱりか…。セナにも気を遣わせてしまったな。
「それに、私が言わなくても他の者から漏れることだってあるかもしれない。
しかし…君の人柄だろう。
その力を知っているのは限られている」
その言葉を聞き、私はは少し安心する。
「ありがとうございます」

