「そうだ……ユリアに聞きたいことがあったの。」
「何でしょう?」
そして、自室の引き出しから、慎重に小さな包みを取り出す。
「お待たせ……」
「いえ、大丈夫です。」
ユリアは柔らかく微笑むが、私のの手元の包みに目を細めた。
私はゆっくりと、包みからタネを取り出し、掌に載せる。
――ナタリーさんが、私に託した種。
「この種……何かわかる?」
ユリアは慎重にタネを眺める。
「んー……タネだけだと、なんとも……」
心臓が少し早鐘を打った。
「確か…オレンジの花が咲くって……」
「オレンジ……ですか……」
ユリアは自分のカバンから、擦り切れた図鑑を取り出す。
ページは使い込まれ、文字や写真がかすれかけている。
「たぶん…これです。」
差し出された図鑑を、私は息を止めるようにして見つめる。
「ラナンキュラス……?」
「はい。幾重にも重なった花びらが、中心の雄しべを隠すように咲く花です。」
ユリアの声は冷静だが、空気には緊張が漂う。
「そして……花言葉が、『秘密』です。」
私はタネを握りしめる。
その小さな粒には、ナタリーの思いと、誰にも知られてはいけない真実が宿っている気がした。
「何でしょう?」
そして、自室の引き出しから、慎重に小さな包みを取り出す。
「お待たせ……」
「いえ、大丈夫です。」
ユリアは柔らかく微笑むが、私のの手元の包みに目を細めた。
私はゆっくりと、包みからタネを取り出し、掌に載せる。
――ナタリーさんが、私に託した種。
「この種……何かわかる?」
ユリアは慎重にタネを眺める。
「んー……タネだけだと、なんとも……」
心臓が少し早鐘を打った。
「確か…オレンジの花が咲くって……」
「オレンジ……ですか……」
ユリアは自分のカバンから、擦り切れた図鑑を取り出す。
ページは使い込まれ、文字や写真がかすれかけている。
「たぶん…これです。」
差し出された図鑑を、私は息を止めるようにして見つめる。
「ラナンキュラス……?」
「はい。幾重にも重なった花びらが、中心の雄しべを隠すように咲く花です。」
ユリアの声は冷静だが、空気には緊張が漂う。
「そして……花言葉が、『秘密』です。」
私はタネを握りしめる。
その小さな粒には、ナタリーの思いと、誰にも知られてはいけない真実が宿っている気がした。

