アースシールド♾️


 アースシールド♾️埼玉基地。
 試験官たちが集う控え室のモニターでじっと戦場を見下ろす。
 数箇所に設置されたカメラの映像がモニターに映し出されていた。

ーーバタン!

 スーツの運営委員が控え室に息を切らして入ってきた。

「伝令伝令! 特異型が発生しています!」

「「「なんだと!?」」」

 周りの試験官たちが驚きながら、モニターに近寄る。
 上手く奴が動いたか……くっくっく。
 口元がゆるみ、にやりと笑う。
 モニターの中の巨大生命体が、体を震わせながら動く。

ーーゴオオオオッ!!

 ヤツの腕のひと振りで、突風が走った。
 受験者の体が、吹き飛ばされる。
 男ふたりが逃げ回っているのか。
 女がいないな…。
 どこかに隠れているか、逃したのか……?
 あ、あの草むらに…….天城糸か! 
 はっはっは!
 俺はなんて運がいいんだ。

「緑さん、どうされますか?」

 心の中で盛り上がっていると、運営委員が呼吸を整えながら質問してくる。

「……続行」

 天城糸を殺すチャンスだ。
 あのジジイにどん底を味わわせてやろう。
 息子を亡くし、孫まで失うなんてな!
 笑えるな。

「え!? 特異型が出現しているんですよ! 受験者が危険です!」

 慌てた様子の運営委員が続けた。

「大きいだけで、特異型かどうかわからんだろう。調べがつくまで続行だ」

 こんな機会、2度とない。
 さて、どうする、最強と言われた天城糸よ。
 我が巳(ヘビ)との賭けに勝てるかな?