隠していた想いを伝える時



 ポツポツと静かに雨が降ってきた。

 公園のベンチに座り込み、雨粒が自分の服を濡らす様子をみつめる。

 今日の朝は、大事な講義があることを忘れて寝坊をしてしまい、天気予報を確認しないで家を出てきてひまったことを後悔する。

 最悪……。今日は本当についていない。


 相田莉乃。大学一年生。

 私は今、半年付き合った彼氏に振られた。

 彼氏とは付き合ってもうすぐ半年だし、特に喧嘩をしたこともなくて仲がいいと思っていた。

 今日も講義が終わった後、話したいことがあると言われたから、今度の記念日のことでも話すのかな、なんて思っていたくらい。本当に突然の別れ話だった。


 呼び出されたのは、大学の近くの公園。

 別れ話が終わった後、しばらく公園のベンチに座り込んでいたら雨が降ってきた。

 傘を持っていなかった私は、雨が降り始めた時点で帰ればよかったのに、なかなかベンチから動くことができずにいた。


 しばらく雨に濡れて、ようやく帰る気になって時間を見ようとスマホを手にしたら、手から滑り落ちてしまった。

 慌てて拾ったけど、スマホの画面はバリバリに割れてしまっていて、そんなスマホを見て、また動く気がなくなってしまった私は、こうなったらとことん濡れてしまおうとベンチに座り直した。