孤独と仲間

「……あ、加奈おかえり。」

せっかくのイケメンなんだから笑えばいいのに、と毎回思う真顔で言う弟・孤月加夜。

私には双子の弟がいて、今は私立海王男子高校に通っている。

…結論を言うと。

私は加夜といた方が色々と楽だから、私立海王男子高校に転校する、ということ。

加夜はBLUEという私の相方のスパイ。

大体の任務は二人で行くんだけど、たまに私一人の時もあるかな。

「ただいま。」

加夜は「元気」という仮面を被っていて、学校ではムードメーカー。

…さっきから言ってる「仮面」ってのは、表の顔と裏の顔のこと。

私たち双子は、周りに人がいなければずっと仏頂面で真顔だから学校にいるときは必ず仮面を被って愛想良くしている。

それが表の顔。

裏の顔は、スパイのとき。

スパイのときは基本無感情にしているからずっと無表情。

仮面はそういうこと。

ウィッグを脱ぎ、制服も脱ぎ捨てる。

このウィッグも制服ももう使わないしね。

ボロボロにハサミで破いてゴミ箱にポイ。

ウィッグは、茶色の肩くらいまでの髪のウィッグ。

地毛は銀色の髪に赤色のメッシュがかかった腰下くらいの長さ。

その上から黒色のボブの髪のウィッグを被る。

「……任務?」

加夜が聞いてくる。

「うん、そう。明後日まで帰ってこないから。」

私はちらりと加夜の方を向いて言うと、加夜は目を合わせてくる。

(無理すんなよ。)

(……誰に言ってるの?)

目で会話をして、いつもの任務用の服を着てバックを持って、家を出た。

「いってきます。」

「…いってらっしゃい。」

加夜の返事を後にドアを閉める。