孤独と仲間

「阿月ヨルでーす。よろしくお願いしまーす。」

偽名とともに、かるーい自己紹介をすると。

ガタガタガタッ

加夜が音を立てて立ち上がった。

「……はっ!?んなっ.....!なんでっ」

今の加夜の顔は目を見開いて口も開いている、驚きしかない表情だ。

クラスメイトはそれを不思議そうな顔で見ている。

まぁ、そりゃそうか。

今回の男子校転校は加夜には言ってませーん☆

ドッキリ大成功ってところだよ〜。

私も地味顔に変装してるとはいえ、双子を騙すことはできないからね。

加夜はズカズカと私の方に来て、胸倉を掴んだ。

「…なんでいるんだよ。」

加夜のぼそっと呟いた声は多分周りの人に聞かれてないと思う。

(えー、だって一緒にいた方が色々といいでしょ?)

(…っ!それはそうだけどさぁ。)

瞬きでモールス信号代わりにする。

目をそらした加夜は決意したように伝えた。

(加奈は女の子なんだから。いくら強くてもその事実は変わらないよ。)

(それはもちろん...わかってる。)

いや、わかってなかったかも。

会社では異物扱い。まず女子なんて思われてない。私の居場所は...ないから。