孤独と仲間

目の前の男子は目を見開き、言った。

「……はい。なんでわかった?」

「ふふっ。勘だよ。…私は大学生だから年上にはけ・い・ご・だよね?」

「…チッ、わかりました。」

ぐしゃっと綺麗な顔を歪ませて、さっきよりも超低音で答えた。

今舌打ちしたよね?超いらついてるよね?

「あ、あなたなんか忘れ物したんじゃないの?」

「…そうでした。じゃ。」

イケメンはそういうと、悠馬と呼ばれた人と同じ方向に向かって走って行った。

…あの人、ハッキングしたわ。
どこかで見たことがあると思ったら。

今思い出した。

「…星龍…か。」

ぽつん、と誰にも聞こえない声でつぶやく。

星龍。

全国No.1の正統派暴走族。何百人とのメンバーが居て、かなり強いって聞いた。
さっきのイケメンは、5代目総長・不知火陸(しらぬいりく)。
悠馬と呼ばれてたのは、6代目副総長・菅原悠馬(すがわらゆうま)だろう。
他に3人の幹部がいるらしい。

…よかった。変装中で。

もし、REDのときの地毛で会ってたら絶対勧誘されてた。

黒髪ボブなんてその辺にいくらでもいるし、会っても大丈夫だとは思うけど。
黒髪ボブのウィッグはよくする。

あいつらと会いたくないなぁ。

私はそう思いながら、出口へ向かった。