捨て猫を拾う話



「……えっ、と」


何から言うべきか。

私がどもってると、男の子が口を開く。


「...おはようございます。手当てのお礼に、と思って作ってみましたが、……迷惑でしたか?」


そう言って首をかしげる。

一方で私は、昨日は分からなかったその綺麗すぎる見た目に驚いていた。


昨日も、暗闇の中、血の着いたその顔を綺麗な顔だな、と思っていたものの、血を拭って朝日の下で見るそれは想像の何倍も整っていた。


艶のある黒髪の間からキラリと銀のピアスが光り、切れ長の涼しげな目がこちらを見る。


「……あ、えと、そんなことないです。助かります...」


とりあえず、聞かれたことに対し返答をして会話を成立させる。


そう言うと、その人はにっこりと安心したように笑った。


「良かった」


私はその顔の眩しさに目が潰れそうになった。