捨て猫を拾う話



幸いにも家はすぐそこだったので、大変だったけどその人の肩を担ぎ、引きずるようにして家に運んだ。


お世辞にも綺麗とは言えない、小さいアパートの1階。


玄関に入り、力尽きてその人ごと倒れる。



まだ血が乾いていないのか、今もなお、止血していないのか、私のスーツにも血が滲んでいた。

ずるずると、ゆっくり這うようにしてその人の下から抜け出し、とりあえず仰向けに転がす。


腹部を刺されているみたいで、そこから血が広がっていっていた。


顔にかかっていた髪をのけると、綺麗な顔をしていて驚く。

綺麗な肌に長いまつ毛、鼻筋はすっと通っていて、全体的なパーツの配置が綺麗。


まだ高校生なのだろうか、血だらけで分かりずらいが、制服を着ているようだった。



重い足を引きづって救急セットを取ってきて、手当てをする。

手当ての仕方なんて当然分からないので、調べながら止血した。



手当てを終えると、謎の達成感を感じて床に寝転び、そのまま何も考えず意識を手放した。