彼は魅惑のバレリーノ



そのとき、

「おはようー。朝から二人とも元気ね。」

大きなあくびをしながら亜季がやってきた。

「おはよう、亜季。」

「おはよう。じゃあ、俺デスク戻るよ!」

深山は爽やかに手を振って去っていく。
…と思ったら、すぐに女子社員に捕まっていた。
あの人、ほんとモテるよな。

「ねぇ!どうなったの?ってか誰と!
詳しく!」

亜季が勢いよく詰め寄ってくる。
目が完全に“聞く気満々”だ。

「お昼休憩のときにね!」

「おっけー、約束よ!」

満足そうに頷いた亜季は、ようやく自分の席に戻っていった。

私は深呼吸して、仕事モードに切り替える。
でも、胸の奥にはまだ昨日の余韻がふわふわ残っている。