彼は魅惑のバレリーノ

「ほんと……褒めるの上手すぎ。」

言葉とは裏腹に、声が少し甘い。
照れと喜びが混ざっていて、
そのまま抱きしめてきそうな雰囲気すらある。

「ふふ、柊くん可愛い。」

「…まずいな。
大人の余裕が…なくなっていく。」

「いいじゃん。今の柊くんも好き。
それに私のがお姉さんだし!」

少し胸を張って言うと、柊くんが小さく息を漏らす。

「一華さん…ほんとずるいよね。」

名前を呼ばれた瞬間、空気が変わる。
声がさっきより低くて、甘くて、
まるで続きを誘うみたいに近づいてきて——

唇が、そっと重なった。