彼は魅惑のバレリーノ

「あ、そうそう。
こっちはグッズのデザインね。いくつか考えてみたんだけど。」

「早いね。」

柊くんが身を乗り出してくる。
ぐっと距離が縮まって、思わず背中がソファに押される。

「あのー」

「ん?」

「近い。」

「いいじゃん。ねぇ、はやく見せて。」

「もう…」

苦笑しながらパソコンのファイルを開く。

「いくつかパターンがあって、ロゴだけのやつ。
あとは、海賊と海の女神をモチーフにしたデザインのやつ。
そして、これは…ほんの出来心で。」

そう言って表示したのは、ユキヒョウが海賊の格好をしているイラスト。

「これ、いいじゃん。俺これがいい。」

迷いなくユキヒョウを指さす。

「ほんとに?」

「うん、絶対これ。」

「でも、いままでのデザインとだいぶ違うけど…大丈夫?」

柊くんは画面を見つめたまま、少しだけ口元を上げる。