声をかけるきっかけがつかめなかったのも、ノートのことがきっかけでたくさん話せるようになって嬉しかったのもわたしだけかと思ってた。
でも、高橋くんも同じだったの……?
頭が勝手に都合の良い解釈をして、胸がドキドキした。
高橋くんは前田さんみたいにクラスの中で目立ってる可愛い女子達と仲がいいのに。そんなことってある……?
ぐるぐると考えていると、高橋くんが顔をあげてわたしと視線を合わせた。
高橋くんの顔も赤いけど、わたしの顔も負けないくらいに赤くなっていると思う。
放課後の教室に、チクタクと掛け時計の秒針の音が響く。
わたしの心音は秒針の動きよりも三倍くらいは速い音で鳴っていて。もう壊れちゃうんじゃないかと思うくらい、胸が痛くて苦しかった。
「武部さんのことが好きです」
高橋くんの声が、秒針の音を掻き消す。鼓膜に届いた彼の声が、頭に響く。
遠くからずっと見ていた。これからも、ただ見ているだけだと思ってた。それなのに……。
「わたしも、高橋くんのことが好きです」
好きな人と想いが通じ合えた奇跡に、わたしは思わず泣いてしまった。



