わたしの秘密のキューピット


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 三学期最後の体育の授業は、先生がみんなから希望をとって体育館でバレーボールをすることになった。

 体育の授業は、教室が隣り合う奇数クラスと偶数クラスで合同。

 学期最後の体育の授業はほとんどお遊びみたいなもので。クラスごとに二チームずつに別れてトーナメント形式でバレーボールの試合が行われた。

 手首をケガしているわたしは体育館の壁側で見学だ。

 小春を始め、クラスのみんなはにこにこ笑いながらバレーボールを楽しんでいる。

 だけど、わたしは内心でケガがまだ治っていなくてよかったと思っていた。

 今日の授業は多数決でバレーボールに決まったけど、わたしは苦手。

 受け方がヘタなのか、バレーボールの授業のあとは手首が真っ赤になり、そのあと必ず青痣になる。あんなに硬いボールを受け止めながら、平気な顔でキャッキャと盛り上がれる小春たちがすごいと思う。

「三学期の最後の体育、参加できなくて残念だね」

 体育館の壁側で三角座りして背中を丸めていると、ユーコが同じようにわたしの隣で三角座りした。

 その体は、やっぱり床から三十センチほど浮いている。

「いいんだ。バレーボールは苦手。じっとしてるのは寒いけど」

 教室と違って、エアコンのきかない体育館は寒い。