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翌朝。どんよりとした気分で登校すると、わたしの姿を見つけて飛んできたユーコが目を瞬いた。
「どうしたの、紗良ちゃん。朝から、お化けみたいに青ざめちゃって……」
たしかに、今朝は起きてからずっとテンションが上がらない。
きのうの夜、なかなか寝付けなかったせいか、洗面所の鏡に映った自分の顔にはあまり血の気がなかった。
だけどそれにしたって、ホンモノのユーレイに「お化けみたい」と言われるなんて、よっぽどだ。
「わたし、顔色悪い?」
「少しね。風邪でもひいたの?」
ユーコに心配そうに尋ねられて、プルプルと首を横に振る。
「やっぱりわたし、ユーコが近くにいなかったら全然ダメだ……」
「なにかあったの?」
ユーコがわたしの正面から顔を覗いて首を傾げる。
眉根を寄せたユーコにまっすぐに見つめられると、昨日の夜から溜め込んでいた感情がぐちゃぐちゃになって溢れてきた。
おもわず目に涙が浮かび、それを見たユーコがあたふたとした。
「え、紗良ちゃん!?」
「ごめん……」
両手の指で強く目を擦って涙を押さえていると、右隣からガタッと椅子をひく音が聞こえた。
ハッとして振り向くと、登校してきた高橋くんと目が合う。



