わたしの秘密のキューピット


『てか、テスト前でもないのに、こんな時間まで勉強してんの? えらいね』

 やりとりはわたしの『ありがとう』で終わると思っていたら、高橋くんのほうから話を続けてきたことに驚く。

『今日はたまたま。いつもはそんなに勉強しないよ』

 まだ、続けてもいいのかな。

 ドキドキしながらメッセージを送り返すと、既読がついて返事がきた。

『そうなんだ。武部さん、頭いいよね。テスト前、勉強教えてもらおっかな』
『次のテストは二年になってからだよ』
『じゃあ、そのときによろしく』

 高橋くんが送ってきたメッセージにどれくらい深い意味があったかはわからない。

 だけど、そのひとことがわたしとの未来でのつながりを保証する言葉のように思えて、舞い上がってしまった。

『二年になっても同じクラスだといいな』

 調子に乗って送ったメッセージはすぐに既読になる。

 だけど、それまで秒で返ってきていた高橋くんからのメッセージが急に途切れた。

 しばらく待ってみても返事がなくて、だんだんと不安になってくる。

 どうしよう。二年でも同じクラスになりたいって言ったから、キモいって思われちゃったのかも……。

 そんなに親しくもないのに、変なこと言っちゃった。選ぶ言葉を間違えた。

 既読になっているのに今さら手遅れだけど、最後に送ったメッセージを慌てて取り消した。