「ありがとう。でも、それは高橋くんが大変になっちゃうし……」
笑顔で断ろうとしたら、ユーコがわたしの前に回ってブンブンと首を横に振った。
「な、ん、で断るのー!」
腰に手をあてたユーコが、わたしに訴えかけてくる。
なんで、って言われても……。わたしは高橋くんに優しい言葉をかけてもらえただけで充分なんだもん。
不満顔のユーコを目で制していると、高橋くんが微妙にそらしていた視線をわたしに向ける。
「おれは全然大変じゃないよ。それに、武部さんのケガにはおれにもちょっと責任があるし……」
責任なんて……
わたしは全然気にしてないのに。
「ケガは高橋くんのせいじゃないよ。わたしがドジだっただけだから気にしないで。ノートのことも――……」
あれ……。
ノートのことを断ろうと思ったら、急に喉がおかしな感じになった。
気道を押さえられているような感覚になって、うまく声が出せない。



