#さて問題です

「いつになったら返すんだよ!」


「すみません。来週…いや、来月まで待ってもらえませんか?」


「これが最後だ。もし返さなかったらどうなるか分かってるな?」


「はい…」


田舎町のある一角でため息を吐く。


高校を中退してすぐに就職した18歳の私は、上司の高田さんに借金をしている。


返済期限は先月だったが、お金が足りず、返すことができなかった。


たくさんお金が稼げる仕事はないのだろうか。


そう思いながら夜の道を歩いていく。


私が高田さんからお金を借りたのは、都会に引っ越すためだ。


田舎育ちの私は、都会というものに強い憧れがあった。


本当なら今頃、都会に住んでいるはずだったのに…。


うちは元々貧乏だ。


家族旅行なんて滅多に行かないし、ご飯の量も少ない。


私がどれだけ働いても、お金は無くなっていく。


そんな矢先、父の癌が見つかり、借りたお金はその治療費にあてられてしまった。


そのため私は都会に移住できず、もう一度お金を借りた。


そして、私の借金は2倍となった。


高田さんに、返済するまで都会には行かせないと言われてしまった。


返済できないことなんて分かっていたのに、どうしても都会に引っ越したいという欲が出てしまった。


いっそのこと消えたいな。


そう思った。