【完】きみは硝子のゼラニウム





ねえ、分かってる……?私が、まだ一緒にいたいって思ってること。

言葉にできないこの気持ち、ちゃんと伝わってる……?


怖くて、素直に「帰らないで」なんて言えないけど、それでも——少しでも、汲み取ってくれるかな。尋くんなら、分かってくれる…?



尋くんの手を引いて、そのまま公園へと足を向ける。驚いたように少しだけ引かれる感触があったけど、振り返る余裕なんてなくて、ただ離したくなくて、そのままぎゅっと握った。


雪は積もっていないけれど、空気は冷たくて、吐く息は白く広がっていく。



「よーいどん!」



自分でも少し無理やりな明るさだって分かっている声で、四つ葉のクローバー探しを始める。


こんなことしてる場合じゃないって、どこかで分かってる。


それでも——私には、まだ勇気が足りないから。だから、少しでもいい。


この小さな奇跡に、背中を押してほしい。