【完】きみは硝子のゼラニウム





……今日、何時までいてくれるんだろう。ふとそんな考えが頭をよぎって、さっきまでの穏やかな気持ちが一気に落ち着かなくなる。時間には限りがあるって、分かってるからこそ、余計に焦ってしまう。



コンビニを出て、袋をぶら下げながら家までの道を歩く。

その途中で、ふと視界に入ったのは、近所の小さな公園だった。ブランコも滑り台も、冬のせいか誰もいなくて、静かに佇んでいる。


このまままっすぐ帰って、さっき買ったものを食べたら——きっと、そのあと尋くんは帰ってしまう。



きゅっと唇を結んで、迷って、でも——このままじゃ嫌だって思って、勇気を振り絞る。



「ひ、尋くんっ……私と勝負しない?」


「勝負?」



まだ、いたい。まだ、一緒にいたい。その気持ちだけで、いっぱいで。



「四葉のクローバーを先に見つけたほうが勝ちねっ」



「急だな」って、尋くんは小さく笑って、その声がやけに優しくて——はは、なんて軽く笑うその姿に、なぜか泣きそうになる。