きみは硝子のゼラニウム






高校2年生の春。


新しいクラスにも慣れて、トラブルもなく、それなりにうまくやれていると思っていたのは、どうやら私だけらしい。



壁がある、だとか、隙がない、だとか、愛想がなくて冷たい、だとか。


何考えてるのか分からない、なんてのは1年生のときも言われた。



確かに、自分の話をするのはあまり得意ではないし、人の話を聞くほうが性に合っている。


幼いころに母親を事故で亡くした上に、一人っ子ということもあって、大抵のことは一人でなんでもできてしまう。




そうしてできあがった”鉄壁女”という称号。


ただ、人とかかわるのが得意ではないだけなのに、この称号のせいで、未だに友達と呼べる親しい人はいない。



ひとりでも生きていける、みたいな涼しい顔をして過ごしてはいるけれど、ほんとはそんなことない。