シェヘラザードに捧げる物語




 皆の話をまとめるとこういうことだ。


 原嶋さんの家に、ご両親を説得しようと照屋さんたちをはじめとした親戚がやってきた。

 彼らが話し合っている最中、なんの拍子か原嶋さんを盗聴していたことが本人にバレてしまう。

 あまりの暴挙に原嶋さんは家を飛び出して、春日野さんとばったり再会、春日野さんの提案でホテルに避難することになった。


 しかし不運にも、ホテルから帰る途中だった君塚さんに見つかってしまう。


 警察沙汰になり、事情聴取から解放された二人はホテルへとやってきた。

 君塚さんのお父さんも警察から連絡を受けたらしく、ホテルへと謝罪のために赴くことに……。


「……たった一日で色々と起こりすぎじゃない?」


 私がひとり言を漏らすのと同時に、原嶋さんたちがこちらに歩いてくるのが見えた。


「この度はお騒がせいたしました」


 原嶋さんの両親がまず深々と頭を下げてきたので面食らう。